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ファンクラブの管理・運営の仕事は、会員の新規や継続の管理、会報の作成など、様々な仕事がありました。
ミュージシャンの所属事務所内の部署で、ファンクラブ会員の新規登録や継続会員の管理、定期的に発行するファンクラブ会報の作成、会員のメールや電話での質問応答(当時はまだSNSは普及していなかったので)、コンサートツアー時の優先チケットの手配、ファンクラブ会員限定イベントの企画や特典グッズの企画制作など、ファンクラブ運営全般に関わる仕事をしていました。
また、規模が小さい会社だったため、所属バンドのコンサートやレコーディング、ジャケット撮影から、テレビ出演まで、ファンクラブとは関係のない仕事を手伝う事もありました。
デメリットは、不規則な勤務時間だったこと!
自分のやりたかった仕事だったこともあり、特殊な現場で様々な人と関わることができ、その中で沢山の仕事を経験できたことは最終的には満足していますが、もちろん勤務当時は沢山の不満があり、それをデメリットと感じていたこともあります。
例えば、不規則な勤務時間とハードな仕事内容。ツアー中ともなれば、各地に出張に飛び回るのは当たり前で、その中でも会報発送などの通常業務をこなさなければならないこと。また、ファンクラブのメールアドレスや電話番号はホームページや広告等に広く知らせている為、イタズラや嫌がらせのような連絡があり、それもストレスでした。
一番の不満は、お客様対応!モンスター的な方々への配慮はストレスだった…
そもそも人手が足りていないことが原因でとにかく忙しかったです。当時は「ブラック企業」なんて言葉はなかったので比較ができないですが、自分の時間はほぼ無い状態でした。それでも社内で働く皆が特に文句も言わず働いていたのは、誰でも入れる業界ではないことと、仕事内容自体はとてもやりがいがあったからだとは思います。そこに加えて、ファンクラブ担当の私はファン、いわゆるお客様対応をしなければなりません。
ほとんどの方はとても理解があり優しく良い方々でしたが、中には少なからず「モンスター」的な方々もおり、このような人の対応は相当なストレスでした。担当バンドのファン層は若い女性が多く、女性スタッフがメンバーに近づきすぎる(そんなつもりはありません)と苦情が来ることは日常茶飯事、中には脅迫めいた連絡で怖い思いをした事もあります。「○○(バンドのメンバー)の連絡先を教えろ。さもなくばビルから飛び降りる」(そんな事言われても…もちろん連絡先は教えず、説得しました)「△△(バンドのメンバー)の妹です。お兄ちゃんの連絡先忘れちゃったので、番号教えてください」(家族はそんな時、ファンクラブには連絡してきません) など、社会人としては非常識と思えるものにも真面目に受け答えしなければならず、苦労しました。当時の気持ちのまま書いてしまうと荒々しい表現になりますが、それでも今となってはいい経験ができたと思える仕事です。