製薬会社での研究開発の仕事内容はきついとの口コミ・評判?

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製薬会社での研究開発は、病気を診断する上で有用な特定の物質を測定するための試薬を作ることが仕事内容でした。

製薬会社の研究開発というと、人の病気を治したり、予防したりする医薬品を研究したり開発するものと思われがちですが、私が携わっていた研究は、体外診断用医薬品と呼ばれるものです。これは、病院で患者さんなどから採取された血液や尿などの検体中に含まれている、病気を診断する上で有用な特定の物質を測定するための試薬で、これも、法律上は名前にもあるように医薬品として位置付けられています。

 

 

したがって、試薬を作れば直ぐに販売出来るという訳ではなく、臨床試験などを行って安全性や有効性を検証して、厚生労働省の認可を得る必要があります。そして、ここまでのことが、私が担当していた仕事です。

 

 

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デメリットは、人間関係!部長が傍若無人だった…

私が行っていた仕事でのデメリット(悪い点)は、何と言っても当時の研究開発部を統括していた管理者である部長にありました。私は当時課長職にあり、いわゆる中間管理職の立場にあって、その部長と部下との間に挟まれて大変な思いを経験しました。

 

 

それは、問題の部長の発案で開発が開始されたイムノクロマト方式による妊娠診断用測定キットを巡って、その部長の思慮のない傍若無人で利己的な振舞いのお陰で、最終的には製品の回収という会社にとっても大変に不名誉な事態にまで陥ってしまったのです。この一件に関してはその部長だけではなく、会社上層部の見て見ないふり的な対応にも大変に腹が立ちました

 

 

一番の不満は、部長と上層部!危機管理が薄弱すぎる!

妊娠診断用測定キットの開発は、その部長の提案であったことから、何としても完成させろとごり押しで、連日のように私にプレッシャーを掛けてきました。しかし、開発計画からは遅れぎみで、進捗は停滞していました。その原因は幾つか考えられましたが、最も大きかったのは、部長が設計した測定キット自体の問題と、開発計画にありました。先ず、この測定キットを開発するために必要な設備が不十分であったにも関わらず、部長は資金が掛かり、上層部からの受けが悪くなることを心配して設備要求をしませんでした。そのため余計に時間が掛かるのに、既に上層部に進言してしまったとして、絶対に不可能な開発計画を私に押し付けて、これでやれというのです

 

 

私がこの計画を部下達に提示したところ、大反発でした。それは無理もないことでした。絶対に間に合わないからです。そして、その間に合わない計画を実行するのは、正に部下達だからです。酷い話です。その上、この測定キットには別の問題もありました。それは、開発している製品のコストの問題です。開発段階から既に原価割れだったのです。それを部長は当然知っていたのですが、上層部に報告していませんでしたし、私達にも脅しを掛けて口止めしていました。これもまた酷い話です。そして、測定キットは私達の意思とは裏腹に、部長の思惑通りに、まだ不具合を残したまま出荷されてしまいました。当然ながらその後、測定キットを納めた病院からはクレームの山で、回収を余儀無くされてしまいました。

 

 

この件については、本来、人の健康に寄与するはずの測定キットが、自分のことしか考えない威圧的で身勝手な一人の管理者によって、一歩間違えば多くの健康被害を生じ兼ねなかったということと、如何にこの会社上層部の危機管理意識が薄弱だったかを物語っている典型的な事例だと思います。

PS

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