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楽器修理は、営業が預かった楽器やお客さんが持って来た楽器をどのように修理するのか相談することが始まるお仕事です!
営業が学校などで預かった楽器や、店頭でお客さんが持ってきた楽器の様子を見てどのような修理をするのかを相談します。壊れている所の修理はもちろん、例えばここの音が出しづらい、もっとまろやかな音にしてほしいなどの要望を細かく聞いていきます。予算や納期を決めて預かり、修理をすすめていきますが、あまりに損傷が激しかったり何十年も前の楽器を使っている方には新しい楽器への買い替えをお勧めしたりもします。
また、学校や吹奏楽のコンクール会場へ出張修理にいくこともあります。その場合は、その場でできる限りの修理はしますが、重症なものはあずかって帰ります。
デメリットは、営業さんと意見がぶつかること!
営業とぶつかることはしょっちゅうです。納期や予算で無理難題を押し付けられることも多く、現場は疲弊しています。力関係は営業の方が強いので、結果的には営業に従うしかありません。収入は少ないですが、仕事量は多く、どこかで折り合いをつけないといけません。しかし、お客様個人の楽器を預かっている以上、適当なことはできないので、常にぱつぱつです。
残業で日をまたぐことがたびたびありましたが、残業代はでませんでした。この業界では良くあることです。収入も少なく、モチベーションを保つ事も難しいです。音楽業界は付き合いで取引先と飲み会がしょっちゅうでしたが、会社から接待費が出ることもありませんでした。
一番の不満は、激務過ぎること!急な飛び込みの仕事もあり、断ると、クレームになってしまう…
とにかく激務で鬱になる人もいました。いつも納期はぎゅうぎゅうでなんとか少ない人数で回していましたが、明日が本番なので、今日中に何とかしてほしいなどの飛び込みの修理も多かったです(落としてしまった、ぶつけてしまったなど)。しかし、断った場合、そのお客さんの先生が取引のあるプロの先生だったりするとクレームになり、怒鳴りこんでくる方もいます。「僕の生徒が断られたって言ってたんだけど、どういう事?」みたいな事を本当に言われます。業界内はすぐ噂が広まるので、なかなか断るのは大変です。クレームになった場合、その先生担当の営業や社長からも激しく叱責を受けることとなり、修理側の人間も、本当はなんとかしてあげたい気持ちを抑えて、本当に申し訳ないと思って断ているので、心が折れます。
しかし、受けてしまった場合、自分たちの首を絞めることとなるので、結局どちらでも苦しいことは変わりありません。 営業は、納期や予算について、無理難題を押し付けてくることが多く、言い合いになることは日常茶飯事でした。修理に相談すると断られるという事をわかっているので、先にお客さんに約束をしてしまってから持ち込んでくる事もあり、そうなってしまうと、私たちもいまさら断ることはできません。ものすごく腹は立ちましたが、クリアできない場合は、修理に対してのクレームになります。営業と修理の人間はとても仲が悪く、それはどこに行っても同じでした。