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言語聴覚士の仕事は、脳卒中や肺炎の患者のリハビリが主な内容でした。
救急の患者が運ばれてくる急性期病院だったので、脳卒中や肺炎の患者のリハビリを行なっていました。特に、最近では日本人の死因の第3位に肺炎が浮上しており、誤嚥性肺炎の患者の嚥下評価、訓練を担当することが多かったです。どのような食事であれば肺炎を起こさず安全に食べられるのか、果たしてその患者さんは安全に食べられているのかを見極めます。脳卒中の患者さんの場合は、特に車を運転される方の注意力や認知機能の評価を担当します。
また、失語症の患者さんの訓練も担当します。どの患者さんについても、自宅に帰れるのか、施設へ行くのか、リハビリを続けるのかなど方向を見極めます。
デメリットは、責任が大きく、患者さんの生死にかかわる重大性!
デメリットは責任が大きいことです。嚥下障害の患者の場合、判断を誤ると窒息事故や誤嚥性肺炎肺炎で患者さんが亡くなってしまう場合もあります。基本的に医師がいろいろなことを判断するものの、我々の意見を反映して判断しているため、責任重大です。
また、脳卒中の方には苦手な検査などを行うため、その担当をする我々は患者さんに嫌われる傾向があります。やらないわけにはいかないのでいろいろ説明して協力してもらうのですが、認知機能の低下している人ほど説明すら理解できず反発して協力が得られません。そういう人か運転をして事故を起こす場合がありますが、運転の可否の見極めも責任ある仕事で精神的負担があります。また、勉強は自分で行わないといけなかったり、学会参加が自腹なので金銭的な負担もあります。
一番の不満は、責任があるのに、給料が低いこと!さらには、勉強会などの出費も自己負担!
言語聴覚士の仕事は、医者ほど責任があるわけではないものの、患者さんの命に関わる場合もある責任のある仕事です。特に嚥下障害患者さんの場合は言語聴覚士の判断が甘いと窒息事故や誤嚥性肺炎でなくなる場合もあります。大丈夫と判断して食べさせていたら肺炎になっていたなんてことはよくあることではありますが、その度に患者さんに、申し訳ない、またほかの医療チームの方にも迷惑がかかっていると感じます。ストレスの大きい仕事の割には給与が低いです。
また、言語聴覚士やほかの医療職もそうですが、一生勉強や研究が必要になります。勉強会や学会に出るにも交通費や参加費、宿泊費、学会費など出費がありますが、ごく一部しか会社には負担してもらえません。勉強することはこの仕事の一部と考えていますが、そこに対する金銭的な補助があまりに少なく、自腹で年間十数万円負担している状況です。医療は日進月歩しており新しい知識を学ばない医療者なんて患者さんの不利益になると思うのですが、必要な補助をせず低い賃金のままの会社は、勉強しない医療者を作り出していると考えます。わたしは自腹で毎年数回研修へ行きますが、正直とても金銭的、時間的にもきつい状態です。