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事務の仕事は、従業員の勤怠管理や人事異動などの諸手続き、秘書まで行っていました!
総務部の事務担当として、従業員の勤怠管理を始めとするデータ入力作業全般や、福利厚生関係、人事異動(退職と転出入)にともなう諸手続きを行うかたわら、役員二人の秘書も兼務していました。一部上場企業の子会社で、いわば「天下り先」のような扱いになっていたので、従業員の年齢層は比較的高めな職場でした。
パソコンの作業に馴れているのは、ほんの数名だったうえ、結婚退職した私の前任者も、パソコンは全く使えず、すべて手書きでやっていた仕事を、Excelファイルなどでゼロから作るところから始めなくてはなりませんでした。
デメリットは、プライドだけが高い人ばかりの職場環境だったこと!
顧客となるのが同系列の企業だったため、特に営業努力が必要なかったこともあり、基本的に各部から排出されたような、やる気のない人々の集まりでした。けれども、プライドだけは「山よりも高い」というタイプの、頭のかたい人が多く、非常に仕事がやりづらかったです。
そういった環境なので、おのずと若手(当時)の私にばかり業務が集中しており、終日パソコンでソリテアをしているような人がいる一方で、自分は連日の帰宅が深夜になる生活に、不公平感がつのるばかり、ストレスは溜まる一方でした。それを発散したくても、時間が取れないことも辛かったです。
一番の不満は、不正の手助けをしていたこと!嫌でストレスの原因になっていた!
タイムカードで出退勤時刻を管理していたのですが、遅刻をするとわざとカードを通さなかったり、逆に就業時間より前に上がる時は、うっかり忘れたふりをしてカードを通さないなど、露骨なズルをする常連がいて・・・。一週間に一度、出力したタイムカードの帳票を、それぞれが手書きで修正して、それを私が打ち込むのですが、その時にブランクになっている箇所(タイムカードを通していない)に虚偽の出勤・退勤時刻を書いてくるのです。明らかに不正しているのを認めて、結果的にその手助けをする事になっていることが、私はとても嫌でストレスになっていきました。
当然、上司にも何度か相談しましたが、大した問題ではないと受け止めている様子でした。どうしても納得いかなかったのは、連日の激務で、残業時間の上限を超過しそうになった私に、いったんタイムカードをきってから残業させていたことです。さすがに我慢の限界でした。誰よりも朝は早く出勤して、真っ暗になったオフィスで最後まで仕事をして、戸締りをして帰宅する満員の電車内で、酔客に囲まれながら「わずか数時間後には、また会社にいるんだ・・・」と思った時、あまりの虚しさに涙が出そうになりました。退職を決意したのは、その晩でした。