旅行代理店の仕事は、シニア向けの海外旅行のツアーを企画することでした。
シニア向け海外旅行のツアーを企画しました。ツアーの内容は昨年のお客様からのアンケートや、各添乗員からの報告レポートを基に改善したり、全く新規に開拓したりします。また、企画が通ったらその内容に合わせて手配会社にバス、ガイド、観光内容、食事の手配を依頼します。時々、直接手配を行うこともありました。
実際にツアーが催行されることになれば、自分で添乗することもありました。お客様の声を直接いただくチャンスでもありますが、手配ミスや現場での予測不能な出来事に現場で対応していくことになります。添乗の頻度は、人によって異なりました。
デメリットは、仕事量が多いこと!
人によると思いますが、とにかく人手不足で1人当たりの仕事分量が多く、企画から手配、添乗までこなすところに無理がありました。もちろん面白い面もたくさんあるのですが、面白いと感じる前に時間が足りず、どれもこれもが中途半端。添乗と添乗のあいだに次のツアーの企画を行うなど、片手間でやる羽目になり、じっくり腰を据えて取り組むには難しい面がありました。
また、ベテラン社員が少なくすぐに辞めてしまうためノウハウを知っている人が少なく、先輩方から学び取る前に企画立案を行なったり、手配を行ったりしなければならなかったのが残念でした。現場に反映されてしまうので、お客様にも迷惑をかける結果につながったと感じています。
一番の不満は、自分自身のキャパオーバーな仕事の量と内容!精神的に辛すぎた…
自分の場合は、準備に時間が必要なタイプだったので、時間的な余裕がないことが一番精神的にこたえました。どこの会社でも多少の差はあれ似たようなものだとは思いますが、マルチタスクタイプではなかったのだと思います。 会社の中だけでなく、現場に出てお客様の声を拾って来なければなりませんでしたので、準備不足で出かけたツアーのお客様の怒りを直接受けることは精神衛生上よくありませんでした。
自分自身の準備不足はもちろんですが、各企画班の手配ミスや、あとは現場でなんとか…という雰囲気が充満していましたので、それをカバーできるほどの人材であれば、苦労はなかったのだと思います。が、それほどの人材の方はもっと違う世界に目を向けて、会社をとっとと辞めていくのが常でした。
自分のように現場でなんとかできない若造が、お金をたくさん持っているシニアの方の前に出て平気な顔してツアーを引っ張っていくことに無理を感じていました。また、比較的裕福な世代の方々が参加される、高額なツアーを企画しているわりに内容が伴わず、決して豪華な手配内容ではなかったことも、精神衛生上よくありませんでした。振り返って見ると主に添乗員の現場でのことが辛い思い出として残っています。