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専門学校での常勤正社員講師は、社会人向けの資格試験受験対策講座を担当することが仕事でした。
専門学校にて開講されている、主に社会人向け資格試験受験対策講座の講師業務を担当していました。主な担当業務として、受験対策講座担当講師業務(受験全科目担当)を中心に年間講座計画、講師担当管理、受講生募集、副教材作成管理、受講生質問等対応などがあげられます。講師業務は、平日午前午後夜間各コース、土曜日日曜日午前午後各コースの中、3コースを担当していました。1回の講義時間は3時間、1コースの講義回数は、原則週2回で年間合計80回になります。
受験初学者コースの他、受験経験者コースもあり、どちらか又は並行して担当していました。受講生募集のための講座説明会や1年に1回の本試験終了後には、本試験解答解説会の担当もしていました。その他、大学キャンパス内で実施される主張講座の担当や県からの受託事業である「市民講座」の担当も経験しました。
デメリットは、受講生の方と相性が悪いことがある!
講師業務のデメリットとしては、受講生の方々との相性が悪いと、各方面で不具合が生じるということです。受講生の方々との人間的なお付き合いの中で、業務が進行することもあるため、例えば、講師のとる仕草や癖といったものが受講生からみると耐えられない現象に映り、約1年間の長期間にわたり、受講料を支払った立場であるにもかかわらず、不快に感じてしまうことがあります。苦情といった形で、問題トラブルに発展してしまうことがあります。正しい情報提供を行っても、曲解して受講生の方には伝わってしまうこともあります。
また、得点状況が悪い原因は、講師にあると思われてしまいます。こういった事が具体的な内容でしょうか。講師の立場からは「良かれ」と思って行った言動でも、相性の問題が絡んでしまった場合、評価が大変悪いとなり、講師自身からすると、今後も含めた改善行動がとりずらいといったことがあります。
一番の不満は、労働時間と労働対価のバランスがとれていないこと!働き方改革すべきこと!
純粋な労働時間と労働対価である賃金とのバランスがとれていない点が不満だったと思います。「受講生のために良質な講義を実践したい」、この気持ちが強いと、講義準備に時間を費やす必要があります。当時、目安としていたのが、講義時間の3倍(1回の講義時間が3時間のため、9時間位)を準備にかけていました。しかし、講義の準備時間は個人の力量や性格により一律ではなく、労働時間=賃金支払い対象とは考えられておらず、帰宅後の時間や休日の時間を使って、準備を行っていたと思います。今考えると自分の力量を伸長するためにも、懸命に集中して業務のために時間を使うことは必須であり、大切な時期だったと振り返ることもあります。しかし、大切な家族との触れ合う時間を取ることもできず、自分の役割である生計維持のための賃金の対象ではない時間が生活シーンの大部分を占めていたということには、不満や反省もあるなという気持ちです。
能力のある人は短時間の準備で大きな能力を発揮、大きな評価を得ることができます。その観点から見ていくと、当時の私は発展途上、その道でやっていくためには、時間をかけて、自己の能力や力量を増強させる必要があったのは確かです。幸運にも健康状態は良好でしたが、世間全体をみると、「過労死」や「過労自殺」といった話題も珍しくはないと思います。今審議させている「働き方改革」とも通じる点もあるかと思いますが、改めて自分に適した働き方を真剣に検討する必要があるのではないかと思っています。